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顧客経験から考えるとビジネスも変わる
 JUGEMテーマ:ビジネス


暫く間があいてしまいました。仕事が忙しかった、というよりインフルエンザに掛かってしまったから、というのが大きな理由なのです。ここ何年も大丈夫で安心していたのか、油断したか、この冬は予防接種を受けるタイミングを、何となく逃したなぁなんて思っていたら…でした。皆さまもお気をつけを!

先日の誠ブログの方では、3Dプリンティングを題材に、モノづくりのビジネスが変わっていく可能性について考えたこと(妄想してみたこと)を書きました。新しいテクノロジーにより、新しいビジネスが形成されるというストーリーですが、これは見方を変えると顧客経験が変わる、或いは新しい顧客経験が生まれるということでもあります。そして、こういうシチュエーションでは、顧客の“ニーズ”を考えても仕方がないと思っています。


◆ニーズは聞いても判らない(ことも多い)

顧客を無視した昔ながらの“プロダクトアウト”で良いと思っている訳ではありません。顧客起点でビジネスを組み立てるのは当然。でもだからといって、それが「顧客に聞く」を頼りにすることではないなと。

例えば、ユーザー調査などの回答で得られる“ニーズ”は、質問されたその瞬間の不満だったり不安だったり、ということをベースとした“ニーズ”であることも少なくありません。モノでもサービスでも、商品に仕上げて世の中に提供されるまでにはタイムラグがありますから、例えその“ニーズ”を全てクリアしたとしても、商品になった時点では顧客にとっては、もはやニーズではないかもしれない。

しかも、既に我々の日頃の生活の中では「無いことで生活していく中で困っている」というようなものは、非常に少ない環境に身を置いています。また、『感情で判断して、理屈で言い訳する』なんて表現(少しあいまいな記憶ですが。。)もあるように、商品購入などの意志決定においては、感情というものを無視することが出来ません。

こういったことから考えると、ネガティブな要素を解決しただけでは満足度も低く、顧客にとって「わざわざ買う」ほどの理由とならない場合が多いことも納得がいきます。

先日聴いてきた東京大学i.schoolのシンポジウムで、BOPビジネスでの商品開発においても似たような話を聞いて、「やはりそうか」と感じました。先進国と称される環境で暮らしをしている我々からみると、モノが不足して不便なように見えても、それはそれで現地の人たちはサスティナブルなものと思っているので、単純にネガティブを解決だけの商品では市場には受け入れられない、何らかの歓びであったり感動する要素が必要なのだと。


顧客の様子から洞察し(あるいは妄想して)、顧客にとっての『期待以上の何か』を作り、『この指とまれ!』で提供していくしかない、そんな分野の商品は増えている気がします(あるいは、B2C、B2Bに関係なく、ほとんどそうなのかも)。


顧客の感情を動かすことができれば、その商品は受け入れて貰えるし、それが時間を重ねて積み重なることで、良くも悪くもブランドイメージとして形成されていく。

アップルなどは『この指とまれ!』でビジネスを推し進めている典型でしょう。彼らは、未来に自分が欲しいもの、ライフスタイルが変わるものを答えられる人なんて、ごく僅かだと思っているのでしょう。

ワタシ自身も、商品開発に数年は掛かる自動車メーカーで仕事を憶えたせいか、ユーザー・ニーズという言葉に対しては斜に構えてしまうんですよねぇ。


◆誰を向いて仕事をしているのか

数日前(?)某家電メーカーが、デジタル録画機に搭載しているCMカット機能の搭載を止めるというニュースが流れていました。理由はCMを収益源としている民放のテレビ局への配慮とのこと。

この機能を搭載していたのは、今回機能搭載を取りやめるメーカーの機種だけだったとのことなので、元々は競合への差別化要素として搭載されていたはず。ユーザーの使い方を考えると、このCMカット機能を止めたところで、録画した番組の視聴時にCMを見ない、という行動が変わる訳ではないのだから、ユーザーの手間を増やしていることになります。

企業側は小さな行動と認識しているのかもしれませんが、企業側の姿勢として「誰を嬉しくしたいのか」という視線の先に、エンドユーザーはいないのね、という印象を与えた感は否めませんねぇ。

この事例だけでなく、既にずいぶん以前から家電メーカー各社が考えている顧客とはエンドユーザーではなく、家電量販店なんだろうなぁと感じるのも確かです。意地悪な見方をすれば、日本製品の特徴みたいにいわれる多機能化も、エンドユーザーのベネフィットより、売り場の人が新機能として訴求しやすいかが、ベースになっているんじゃないかとさえ思ってしまいます。

販売力からメーカーへの発言力(影響力)が強いことは判るし、消費者としては、量販店の存在自体も利用も当たり前になっています。でもだからといって、エンドユーザーよりも販売側へメーカーの眼が向いていると感じてしまう面が見えてしまうのは、やはり違和感を感じます。

最終プロダクトをつくるメーカーであれば、やはりエンドユーザーの気持ちに働き掛ける提案を、差別化・付加価値の要素として売り場で競って欲しいですね。そしてそれは、モノとしての機能やテクノロジーの凄さよりも、その商品を購入して利用することが、どんな経験につながるのかというエンドユーザーの期待感のようなものがカギとなるのでしょう。


最近の新しい動きの中に、電気自動車時代の始まりを睨んで、家電量販店も販売チャネルになろうという動きもみられます。これが当たり前になった時に、メーカー/量販店/エンドユーザーの関係性、そしてその中での媒体としてのモノがどのようになっていくのか、これも興味深いところです。


更には、ソーシャルメディアの普及により、作り手/売り手/ユーザーといった垣根を越えて対話が出来る環境もどんどん充実してきています。顧客起点の商品開発も新しい選択肢が増えて、それに合わせて新たなビジネスの機会も、実は増えてきているのかもしれませんよ。(そういえば、以前にこんなエントリーも書きました。)



◆製造業(中小企業)向けモノづくり講座のお知らせ

下請けによる部品製造受託業務だけでなく、最終プロダクトをつくることを目指す製造業向けに、顧客起点からのモノづくりビジネスを事業化することを目指す講座『マイクロモノづくり経営革新講座』をこの度リリースしました。

主催は、中小製造業支援を事業としている株式会社enmonoで、ワタシも講師の一人として参加します。中小企業による最終プロダクトの取り組み事例と、製品企画のためのコンセプトメイクからWebを使った販売まで、上流から下流までのビジネスプロセスをワークショップを中心に、全9回の講座となっています。

この講座は、単に学習して終わるのではなく、講座修了後に参加企業の方が最終製品づくりを事業化していくことの後押しを狙いとしています。なので、講座での体験をプレ事業化での、最初の小さな失敗の場として活用していただくこともお勧めしたいですね。


    



詳しいお問い合わせ先(事務局): info@enmono.jp
株式会社enmonoについて: http://enmono.jimdo.com/


という訳で、今回はこのあたりで。



<関連してるかもしれない過去のエントリー>











林田 浩一
Twitter: http://twitter.com/k_hayashida )



<お知らせ>

「月刊近代中小企業/2009年4月号」(発行:中小企業経営研究会 )への執筆記事(記事タイトル: 「輝く」中小企業はデザイン&ブランドを賢く使いこなしている)をウェブにアップしました。よろしければご一読下さい。 感想なぞをいただけると更に嬉しいです!

→ 「輝く」中小企業はデザイン&ブランドを賢く使いこなしている




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『つくる』企業の成長戦略を「デザイン」「ブランド」を軸足に支援します。

中小企業が顧客からの存在感と付加価値を高めるための、
戦略的な商品開発をお手伝いしています。

新規事業開発、商品戦略や商品開発、デザイン活用の支援、デザイン診断、
企業の創造力強化のための人材教育、デザイナーとの付き合い方まで、
ご質問やご相談を受け付け中です。

◆各種お問い合わせやご依頼など 
 【 御社の商品開発や創造性開発のお手伝いをいたします! 】
 hayashida(アット)answer-consulting.jp
  ※(アット)を@へ書き変えて送信ください。

◆ 経営戦略全般の問題解決は、“異能のコンサルタント集団”である
 アンサー・コ ンサルティングLLPにて承ります。
→ http://answer-consulting.jp/

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| シゴト:デザイン/マーケーティングの断片 | 11:31 | comments(2) | trackbacks(0) | | このエントリーを含むはてなブックマーク

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| - | 11:31 | - | - | | このエントリーを含むはてなブックマーク

コメントありがとうございます。

「この指とまれ!」と「誰を向いて仕事をしているか」は繋がっているんですよね。
| 林田浩一 | 2011/02/18 12:20 AM |

この指とまれって、まさにそうですね。
欲しい物って、それを目にして手に取って初めて気づく場合が多いです。

誰を向いて仕事をしているか、というのも深いお話です。
メーカーだけではなく全ての人が、自分の胸に手を当ててよく考える必要があります。
結局自分自身を投影させた誰かのために働きかけているんだと思います。
自分自身を深く見つめ、人間に取って普遍的な価値を与える、商品であったりサービスであったりが、受け入れられるものなのだと思います。

働くということは、結構哲学的なのだと思います。
ようは、なんのために働くのかは、なんのために生きてるのかに通ずるからです。
なんてね。
| 宇都宮茂 | 2011/02/17 11:11 PM |










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