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ブランドの行方 〜 変えることと、変えないことのさじ加減 〜
JUGEMテーマ:ビジネス 


自分が関わりのある仕事情報として、クルマ関連の情報、特に輸入車業界やフェラーリなどの、所謂スーパーカーやスポーツカーの情報は、一応気を付けておくようには心掛けています。クルマやパーツなどモノに関するだったり、ビジネスに関することだったり、まぁ、ざっくりとなんですけど。

最近の自動車業界のニュースに、ブランドイメージという点から気になるものがいくつかありました。一貫性のあるブランドイメージを形成していくには、前回のエントリーでも書いたように蓄積していくしかないのですが、蓄積のさせ方で印象が随分と違うなあと感じたもので。



◆一貫したイメージは何?


記事によると『ホンダは2008年秋のリーマン・ショック以降の景気後退の影響でNSXの後継車の開発を中止していたが、業績改善に伴い、ブランドを牽引(けんいん)するスポーツ車が不可欠と判断。〜』という記述なのですが、ワタシが感じたのは、かつてのNSX相当なモデルの市場投入が、今のHONDAブランドのイメージ牽引になるのか?という素朴な疑問です。(ホンダの公式ウェブサイトのプレスリリースページ等を見る限り、「やるよ」と公式に宣言している訳ではなさそう)

NSXの後継車を市場へ再投入すること自体は、市場での選択肢が増えるという面では歓迎です。でも、ニュース記事に書かれているような、「ブランドを牽引する〜」という事に対しては何か違うように感じます。顧客のアタマの中に形成されるブランドイメージを、解り難くしている行動にさえ思えてしまうのです。

今のホンダの(自動車事業での)ラインナップの多く占めるものからすると、今や「ミニバン・メーカー」ともとれる商品構成です。

そこにブランドのフラッグシップとしてスポーツカーを再度投入といわれても、、という感じです。景気や業績に合わせてスポーツカーを揃えたり、止めたり、、、企業経営上の選択肢としては理解できますが、人(既存顧客、潜在顧客、ファン顧客)の存在が希薄な感じがしてしまいます。

世の中のスポーツカーのオーナーを見ていると(と言っても、ワタシが知る範囲も偏りがあると思いますが)、メーカーに対しては作るだけでなく、市場投入後も作り込みを続ける継続的な姿勢も見ていると感じます。やってみたり、急に止めたりの姿勢は、例えNSX後継車が登場してオーナーになっても、ある日突然放り出されるかもしれない。そんな不安を持たれても止むを得ないと思うのですよ。

ただ、ホンダもNSXオーナーに対しては、「リフレッシュプラン」というサービスを提供し、長く乗り続けることをサポートしています。ただこれとて、同社のウェブサイトの階層深いところにひっそりと、という扱いです。勿体ないなぁ。。


ホンダの一貫したイメージをどの様に表現していこうしているのだろうと思ったニュース記事でした。

ちなみに、ホンダの公式ウェブサイトがブラウザのタブのところに表示させているアイコンは『アシモ』です。クルマでもバイクでも「Hマーク」でもありませんでした。。




◆『変えるところ』と『変えないところ』

ホンダとは逆に、事業環境の変化に対応しながらも、淡々とブランドイメージを蓄積しているの印象が強いのがポルシェです。少し前に、英フィナンシャル・タイムズ紙の記事として『独ポルシェ19%増益、従業員のボーナス倍増』という記事(サイトは日経新聞)がありました。

彼らがずっと訴求しているのは、量産スポーツカーの専業メーカーというメッセージです。その世界観をユーザーへ提供するために、トップレンジモデルである911シリーズでは、昔からオープンモデルからレース車まで一通りを、購入可能な商品として取りそろえてあります。

しかし、ニュース記事にも載っていますが、高い利益をもたらしているのは、SUVのカイエンやセダンのパナメーラに移っています。持ち株会社であるポルシェSE社のアニュアルリポートを見ると、販売台数でも、古典的スポーツカーである911シリーズをSUVとセダンが追い抜いており、稼ぎ頭が交代していることが解ります。

それでも恐らくこれまで通り、スポーツカー専業メーカーという看板は下ろさないのではないでしょうか。


ブランドを長期的にファン顧客からの支持を得るものにしていくには、コアな価値として『変えない』部分と、事業環境の変化に適応して『変えていく』部分の両方が必要です。例えば、「江戸時代から続く老舗の粕漬け」のお店でも、商品のアイテムとか製法とかの基本的な部分は継承していても、味などはその時代の人に合わせて少しづつチューニングされているはず。


ポルシェで言えば、年間生産台数が数万台という規模でビジネスをしている以上(フェラーリは数千台規模)、環境対応への姿勢を社会へ表現していかなければならない状況です。その上で、これまで顧客(特にファン顧客)が支持してきたブランドの「らしさ」を両立させなければなりません。

『これまで』は、最新の911が最良の911、なんてフレーズが(それが真実か否かは別として)昔から自動車雑誌には踊っていたように、クルマを進化させていく姿勢や、週末にはレースで使う用途でのコストパフォーマンスの高さ等で、ユーザーの評判やイメージを蓄積してきた訳ですが、そこへ加えて『これから』の姿勢を、HVのレーシングカーを911で作って見せたりしています。

レースカーで見せるのは、少し未来の方向性。だから彼はずっと911をトップレンジのスポーツカーと位置付けている限りは、911でレースを続けるのだと思います。その中で積極的にHVの911を24時間レースに投入するなどして、『レース=速さの追求』だけではないことを表現しようとしているように感じます。未来の姿を描き『環境対応などの責任を果たしつつ、これからもスポーツカーを作り続けるぜ!』と。



ポルシェは『変えないところ』と『変えるところ』を意識しながら、ファン顧客との関係性やブランドイメージの積み重ねを上手くやっているように感じ、気になる企業です。


さて今回のホンダとポルシェの話題は偶々眼に付いたニュースから考えたことですが、スポーツカー(スーパーカー)の断トツなトップブランドといえば、フェラーリがあります。こちらはポルシェとは逆に、ある種の行き詰まり感みたいなものを最近感じているところ。。なのですが、その話しはまた少し整理して何れ。(ワタシの仕事絡みでいえば、ポルシェのアニュアルリポートを眺めているより、こちらの方を気にしておかなければいけないんですけどね。。)




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