ドリームにこそバリューがある 〜 デザインマインド経営考 〜

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★ 中小企業・ベンチャー企業にこそ必須の【企業の魅力=独自性×表現力】は、デザイン思考/デザイン経営から
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トム・ピーターズも言っていた 〜 “デザイン魂"が必要なのは… 〜
JUGEMテーマ:ビジネス
 

先週は世の中の多くの方は夏休みウィークだったせいか、今週は朝晩の電車内の風景もまだどことなくノンビリしたムードでしたね。

ワタシ自身は、夏休みとか余り関係なくほぼ何時も通りに過ごしていましたが、外からのメールなども来ない分、色々と整理したり考えごとしたりという時間は取れた気がします。

そんな時って、結構本棚から昔買った本を取り出してきて読み返したりするような時間の使い方をするのですが、割と何度も読み返す(というか、手にとってパラパラと捲っている)本っていうのが皆さんあるんじゃないでしょうか。

ワタシの場合は塩野七生さんの本なんかは学生時代からそうなんですが、ビジネス書だとトム・ピーターズやケン・ブランチャードとか。中でも『トム・ピーターズのマニフェスト』というシーリズものは、自宅の本棚でも“何となく視界に入る”位置に置いてあります。



 ◆トム・ピーターズが語るデザインやブランドは…

その『マニフェスト』シリーズ、『デザイン魂』『リーダーシップ魂』『タレント魂』『トレンド魂』という4冊の構成。




奥付を確認すると日本での出版は2005年。中でもシリーズの第1巻目として発売されていたのが『デザイン魂』でした。(記憶が正しければ。。)世界的に有名な経営コンサルタントがデザインについて(しかも「魂」なんて言葉までつけて)1冊の本仕立てていることが嬉しくて、すぐに購入した記憶があります。




このような経営戦略サイドの「有名人」が語ることで、マネジメント視点からのデザイン、経営戦略としてのデザインというものへ、もっと世のマネジメント層の方への刺激となれば良いなぁ、なんて考えていましたし。。

でも実際には、自分の廻りでは買ったとか、読んだって人はいなかったし、本自体はそんなに売れなかったのかなぁと残念に思っていました。


ところが、世の中の連休がそろそろ終わろうかという先日、TwitterのTL上で @unosukeさんが、この本についてツイートしてしていたのを眼にして、反射的に反応してしまったのでした。

曰く、『トム・ピーターズ氏の「デザイン魂」。やっぱり読み返すといい事書いてるな。最近、IKEAやマクドナルドについてブログに書いたけど、その答えのようなものが書かれているような気がした。さらにもう一度読み返そう。』


@unosukeさんと二言三言Twitter上で会話したことで、ワタシもまた久しぶりに、この本を持ち歩いてここ数日のスキマ時間で読み返しているのだけれど、毎度ながら刺激を受けます。

なにせ最初の章のタイトルが『DESIGN:THE“SOUL”OF NEW ENTERPRISE / デザイン 新時代の企業の「魂」』から始まっています。

その後に続く中身も『DESIGN is about SERVICES as much as it is about lumps / デザインの対象は、モノはもちろん、サービスも同様だ。』『Design = Soul. Believe it.』とか、『ブランディング、その本質は、意味、ミーニングだ。マーケティングではない。奥深い企業の論理、ロジックだ。派手なロゴなんかではない。』 『UNIQUENESS = THE EMOTIONAL CONNECTION / ユニークさ=感情的なつながり』 といった言葉が多く並びます。

それぞれの言葉の字面は刺激的だけれど、本質は『デザインはデザイナーだけのものではないし、経営者が自社にとってのデザインを理解して使いこなさなきゃ』という、ごくまっとうな事ばかりです。




◆ 『マニフェスト』シリーズと 『7Sモデル』

トム・ピーターズといえば、『経営のグル』とか『マネジメントの教祖』とか、頭にタイトルが付いた表現が付いていることも多い人物。

そして組織論の本などでよく見掛ける『7Sモデル』を'70年代のマッキンゼー時代に生み出したり、このモデルの検証作業でもあったという著書『エクセレントカンパニー』あたりから世界的に有名になった(というか、ワタシが名前を眼にした最初の本、という言い方が正しいかも)人物。


戦略(Stratery)を組み立て、それを実行しやすい組織構造(Structure)と組織制度(System)を選び、と組織ハードウェアを整えることで、人材(Staff)やその能力(Skill)を高める中で、経営スタイル(Style)ができてきて、組織としての価値観の共有(Shared Value)といった、良好なソフトウェアが生成され、組織としての強さができてくる、という「ハードの3S→ソフトの4S」ってヤツですね。

そして企業の戦略と組織について、『組織は戦略に従う(チャンドラー)』『戦略は組織に従う(アンゾフ)』のどちらかではなく相互作用が大事というヤツですね。


読み返している『デザイン魂』だけでなく、『マニフェスト』シリーズの4冊も、この7Sから本質的なところでは変わっていないのかなぁとも感じます。

最初にトム・ピーターズが7Sモデルを導き出した'70年代と異なるのは、この本の前書きから引用すると、『「新たな付加価値」が“製品”や“サービス”の質から生まれる例は減少する。増えるのは、「それ以上の何か」から生まれる例だ。その何かとは“経験”、または“ブランド”、そしてまた“デザイン”と呼ばれるものだ。』というように変化してきていること。

デザインを経営戦略の資源として位置付けて、マネジメント層から“使いこなす”ことで、ブランドを手に入れることができる。。。



◆2005年の本だけれど、現在とこれからのこと

マニフェスト・シリーズ4冊は日本での出版が2005年だから5年以上前の時点での彼の考えであるけれど、そこで述べられていることは未だに、現時点とこれからのビジネスにおける心構えを表していると感じます。

ワタシと同じように時折この本を読み返していると思われる @unosukeさんも次のようにツイートされてましたから、決して「過去の本」ではないなぁと改めて思いました。

『「デザイン魂。」は、なんとなく2010年の現在ともう少し先の未来を予想できるような内容がちらほら見受けられて興味深かった。』



トム・ピーターズも言っている・・・

『徹底したデザイン感覚が企業戦略の本物の推進力となることを、肝に銘じておこう』

『デザインに対する何のてらいもない狂信的な姿勢より重要なものは、
何もない、何もない(!!!)


今や規模や業種に関係なくどんな企業でも、またどんなビジネスにおいてもデザインとは無縁ではないし、デザインはデザイナーだけが抱え込むべきものでもありません。

企業あるいは経営者の理念や戦略を可視化するための、根本的なツールがデザインであるのですから。

ここで必要となるのは(デザインの)使いこなし力の問題である分、企業規模だけでは優劣が決まらないという面があります。


だから、デザインの使いこなし=デザインマネジメントを意識している企業は強い、と言い切りつつ、そんな使いこなしのお手伝いもしますよ、とささやかに宣伝もしつつ、このあたりで。



林田 浩一
( Twitter: http://twitter.com/k_hayashida )


<お知らせ>

ワタシも設立に参加したアンサー・コンサルティングLLPでは、『ランチコンサルティング』を開始いたしました。

外部視点からの意見を聞きたい、ひとまず課題の交通整理のための“ちょっとした相談の場”が欲しい、自社に合うコンサルタントなのか“お試し”をしてみたい、といった声より生まれた、ランチをしながらのリラックスした雰囲気の中でご利用いただける2時間のプログラムです。

【→詳しくはこちらより】




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『つくる』企業の成長戦略を「デザイン」「ブランド」を軸足に支援します。

中小企業が顧客からの存在感と付加価値を高めるための、
戦略的な商品開発をお手伝いしています。

新規事業開発、商品戦略や商品開発、デザイン活用の支援、デザイン診断、
企業の創造力強化のための人材教育、デザイナーとの付き合い方まで、
ご質問やご相談を受け付け中です。

◆各種お問い合わせやご依頼など
 【 御社の商品開発や創造性開発のお手伝いをいたします! 】
→ hayashida@answer-consulting.jp
  ※もしくはサイドのお問い合せフォームをご利用ください。

◆ 経営戦略全般の問題解決は、“異能のコンサルタント集団”である
 アンサー・コンサルティングLLPにて承ります。
http://answer-consulting.jp/

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| シゴト:経営資源としてのデザイン活用 / 商品開発 / 企画 | 08:27 | comments(3) | trackbacks(0) | | このエントリーを含むはてなブックマーク

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| - | 08:27 | - | - | | このエントリーを含むはてなブックマーク

史さん、
「デザイナーはリスクをとって起業しろ!」も良いと思っています。大学の教育等も含め、ビジネス全般へ眼を向けるデザイナー育成がこれから進んで行くことを期待したいですね。

同時に、やはり経営者側にも働きかけが必要なんだと思っています。この手の本が読んで欲しい経営者に響かせる為にも、書かれているように「体で示す」とか「一緒になってやる」とか、お互いに活動を続けていきましょう。

きっとそれは、以前に喋った際にも出ていた『企業内デザイナーの出口』にも繋がるでしょうし。


左巻き菅さん、
ローウィは、ビジネスの中でのデザインの重要さを発見してみせた人なのでしょうね。彼の活動の本質は「うわべを飾る」ことではなかった筈でずから、ある面では今の我々の時代の方が退化しているのかも。


お二人とも、コメント有難うございました。
| 林田 | 2010/08/21 5:21 PM |

林田さん
こんにちは!

この本、私も読みました〜。
かなり読みにくい印象でした(^^:が、デザインを志す者にとって嬉しい言葉の連続ですね。
企業活動にとっていかにデザインが重要であるか、というよりデザインそのものであるかを、キャッチーで時に自尊心をくすぐるニクイ言葉で書き続けられていると思いました。

私事ですが、今一つの会社の立ち上げに携わって思うのは、このデザインのダイナミズムは経営者こそが一番味わえると言う事です。

その視点でこの本を読み返すと「デザイナーはリスクをとって起業しろ!」というのが本当のメッセージのようにも感じます。この本に限らず、経営者向けに書かれた「デザインていいですよ」という本を読んで思う事は、読んで欲しい経営者には響かないと言う点です。
これは肌感覚的な事ですが、「体で示す」ということしか響かないのかもしれません。

以前は分業が当り前でしたが、分業前は一人の人間で全てを行っていた時代があります。これからは様々なテクノロジーで、また一人の人間が全てを行うような方向も全てではなくてもありうる、、そんなことを最近は考えています。

あ、それから「ハイコンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代」はいかがでしたか?時折(?。?)な文面もありますが、私は参考になりましたです。
| | 2010/08/21 11:08 AM |

経営のデザインではないが、デザインで思い出すのは、レイモンド・ローウイ 著「 口紅から機関車まで―インダストリアル・デザイナーの個人的記録 」
| 左巻き菅 | 2010/08/21 8:38 AM |










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