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iPadもMacBook Proも 〜 Appleカタナシの理由は… 〜
JUGEMテーマ:ビジネス
 


このところiPadを触りながら、色々な面でマーケティングというものが変わってくるなぁと感じているのですが、今回のエントリはそういった影響面からではなく、ものづくりの面からのアップル製品について書いてみたいと思います。

といっても何か構えた訳ではなく、自分のiPadを触りながら、「抜きテーパー」が付いていないiPadのボディを眺めていて、抜きテーパーが付いたバックケースを付けている自分が「何だかなぁ」と、ふと思ったのがきっかけなのですけれどね。。。


◆大量生産のモノなのに『削り出し』

アップルやマックには昔から熱烈なファンユーザー層が付いています。そしてアップル製品には常に何か特徴を備えていますが、これはこのことと無縁ではありません。最近のものの特徴としては『ユニボディ』というのがあります。

MacBook Proに始まり、最近のiPadやMacMiniまで採用されているやつ。

この『ユニボディ』と称される筐体は、1枚のアルミ板から削り出すことで成り立っています。これでできたMacBook Proの筐体は、これまでのモデルとも他社のPCとも異なり、継ぎ目が無く美しい仕上がりです。

アップルのサイトでも、『MacBook Proを手に持った瞬間に、その違いがはっきりとわかります。 MacBook Proそのものがさらに薄く、軽くなり、外見もいっそう洗練されました。耐久性も向上し〜』という解説がデザインのところでされています。

つまり、これらのデザイン的な要素を実現するために、削り出しの手法を採用したのだ、というのがプロモーションでのストーリー。

しかし、以前よりワタシはこれだけが理由ではないと感じています。


それは、大量生産というアウトプットに対して、削り加工による生産手法が『割に合う』理由がどこにあるのだろうと感じていたからです。

先程も書いたように、1枚のアルミ板から削り出された筐体は継ぎ目がなく、なるべくシンプルな印象に仕上げようとしている最近のアップルデザインを実現する上では、確かに合っている製造方法だとは思います。

また、型を使って製造する形状には必ず『抜きテーパー(抜き勾配)』というものが存在します。 (*抜きテーパー:型から製品を取り出す際に、取り出しやすいよう側面を垂直ではなく斜面にする。例えば「プッチンプリン」の側面が斜面になっているのも同じ理由。プリンの形が円筒形に近くなるほど、“プッチン”してもプリンが落ちなくなる)

削り出して作るMac Book Proのデザインという面では、この抜きテーパーも設定する必要がないので、筐体サイド面を垂直に仕上げることができます。これもシンプルさや端正を強調することになり、『アップルらしさ』を感じさせる要素のひとつとして寄与しているとも思います。



でも、だからといって「全部削らなくてもいいんじゃないの」というのが正直なところでした。
ですから、MacBook Proでユニボディコンセプトをメディア記事で眼にした際には、『冗談でしょう』というのが最初の印象だったのです。

あるいは、『削り出しといいながら、ある程度の基本形状は鋳造で作っておいて、最後に切削加工で仕上げているんじゃないの』と。

しかし、公開されていたプロモーション動画を見て驚きました。
『本当に削ってる!?』







でもやはり同時に大量の『?』がアタマの中に浮かんだのですが。。。


世の中にある大量生産品は、多くの場合何らかの型(金型とか樹脂型とか・・・)を使って生産しています。それは、同じ形を大量に生産するのに効率が良いから。

同じ形状を作るにしても、型で作った方が削るよりも遙かに1個あたり速くできます。そして何よりも形状にもよりますが、削りでは捨てる材料が多すぎる。薄い筐体のiPadはまだしも、最近出たMacMiniに至っては厚さ36mmもあるので、出来上がった筐体の重量よりも削り取って捨ててしまう材料の重量の方が遙かに多そうです。そんな勿体ない材料の使い方は普通の会社はコーバイ部が許してくれません。

まぁ削って捨ててしまう分も含めて、ユーザーにお代を払っていただくのでOK、とか、リサイクルが出来るアルミ材だから捨てている訳では無い、という言い訳もあるのかもしれませんが、必要最小限の部材で作るというのが基本でしょう。

なのでこれまでは削り出しは、主には試作とか、型費を投資できないくらいの生産数量のものとか、一体形状が欲しいけれど複雑過ぎて型では抜けない形状のもの、などの場合に選択肢にあがる製造手法と認識していました。


◆本当の狙いは『型を持たない』ではないのか

それでも、アップルが敢えて削り出しを選ぶにからには、デザインだとかひとつの製品における課題解決とかの、製品サイドだけではない全社的な意図(戦略)があるんだろうなぁと感じた訳です。


で、考えていくとアップルは削って作りたい訳ではなく、『何がなんでも型を持ちたくない』ということではないだろうかと思い至った次第です。

型を持つ代わりにCNC加工機を何台も確保することで、生産量をコントロールすると同時に、作る工場の場所も何時でも動かせるようにしておきたいということなんじゃないでようかね。


アップル製品には『Designed by Apple in Carifornia Assembled in China』と記されています。アメリカで開発して中国で作る、今や中国は世界の製造工場と化しているので、これ自体は何の不思議もないこと。

でも、同じように中国で生産する製造業他社と違うのは、型を持たないアップルは、必要であれば例えば製造拠点を中国からインドへ一夜にして移してしまう、なんてことをやってのけるかもしれないということです。(現実には組立て行程とかもあるので、一夜とはいかないでしょうけれど、それでも驚くほど短期間でやれる体制は既に出来ているのではないかと。。)

この読みが正解かどうかは解りません。でもアップルがこれからも『型を持たない』に拘る様子が見えたら、この読みはそんなに外れていないのではないでしょうか。
そして重きをおいているのが【型レス】なのであれば、この先は『削る』だけが選択肢でもない気がします。


◆アップルだけではなく・・・

アップルだけでなく、これからのものづくりでは、型を使わないものづくりは拡大してくると考えています。大企業から中小企業まで、そろそろ『**屋』という括りで自社を縛るのは止めて、より広い視野で『つくる』を捉え、自社の強みを活かす事業革新を考えても良いタイミングに来ているのではないでしょうか。


一方で、型を使わないで『つくる』には、新しい市場と製造業の可能性も感じています。これはワタシ自身のテーマとしたい分野でもあるので、日本と同様の成熟市場である欧州では既に始まっている、ものづくりのビジネスコンセプトを参考に、日本での新たなものづくりビジネスを考えていこうという集まりをスタートしました。

この辺りの話しは、もう少しまとまったところで書いていこうかなぁと思っています。

 


林田 浩一
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